2023.07.02TOPICS

【CREVIS ONLINE STORE】今月の1冊~THIS MONTH’S PICK~ 中村卓哉写真集『辺野古-海と森がつなぐ命』

今年も初夏を感じる暑い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。クレヴィス刊行の“イマ”読んでもらいたい写真集を紹介する「今月の一冊」として水中写真家 中村卓哉『辺野古-海と森がつなぐ命-』をお勧めします。Crevis Online Storeでは、紹介書籍を紹介月に限り送料無料でお買い求めいただける特典がございますのでこの機会に是非ご検討ください。

今月の1冊~This month’s pick~

沖縄本島東海岸北部に位置する辺野古は、刊行された2018年当時、米軍基地建設のため、海の埋め立て工事が始められようとしていた話題の地でした。2001年、中村さんは「埋め立て予定地となっている海の中にも必死に生きている命があるはずだ」と辺野古に通い始めました。ここには3000年もの歳月をかけてできたサンゴの大群落があり、5,000種類を超える生きものが暮らしています。この生物多様性の海を育てているのは、広大な「やんばるの森」と、そこから栄養分を運ぶ清流。中村さんは山と海をつなぐ命のめぐりをライフワークとし、17年間通いつめました。本書は、森から河口に広がるマングローブと干潟、浅瀬の海、奇跡のサンゴ礁まで、豊かな自然とそこに息づく生物たちの記録。なかでも満月の夜のサンゴの一斉産卵のシーンは、未来へとつなぐ命の神秘を感じさせます。

川の流れの始まりはいったいどこなのか。やがてその無色透明な清流が山の命を集めて深緑に色づき、海を栄養分で満たしていく。

干潮時、巣穴から一斉に外に出て泥の中に蓄えられた有機物をこして食べる。ミナミコメツキガニ、体長2センチ。

クマノミ城。50匹以上のハマクマノミが集まるこの場所は米軍キャンプシュワブの弾薬庫のすぐ前の海域に存在する。

アオサンゴ。「縄文サンゴ」とも呼ばれ、おおよそ3000年もの時を経てこの海の命を育んできた。

テーブルサンゴの一斉産卵。満月の夜、申し合わせたかのように一帯のサンゴが同時に産卵を始めた。

中村さんが17年もの間、ライフワークとして通い撮影を続けてこられた辺野古の山と海をつなぐ命のめぐり、この機会に是非写真集にてご覧ください。

 

【本書概要】
中村卓哉写真集『辺野古-海と森がつなぐ命』
2,547円(税込)(本体:2,315円+税)
サイズ:252×175 mm
ページ数:192ページ
オールカラー
ソフトカバー
ISBN:978-4-909532-11-4
Crevis Online Store販売ページ