2020.09.08TOPICS

新版 星野道夫『悠久の時を旅する』2020年10月中旬刊行のお知らせ

この度、新版 星野道夫『悠久の時を旅する』を2020年10月中旬に刊行いたします。

代表作と寄稿文3編を加え、装いを新たに生まれ変わる決定版!!


春のアラスカ北極圏、群れにはぐれてさまようカリブー

一枚の写真に導かれたアラスカとの出会いから急逝まで24年、
極北の自然に魅せられた写真家の軌跡を辿る。

少年のころから北の自然に憧れ、極北の大地アラスカに生きた星野道夫。取材中に事故で亡くなり、20年以上を経た現在においても、心打つ大自然や動物の写真と美しい文章で、多くのファンを魅了しています。
北極圏の大自然、そこに息づく野生動物や人々、そして語り継がれた神話……。星野は多くの「出会い」を通じて思索を深め、写真家として成長していきました。
本書では、20歳のときに初めて足を踏み入れたアラスカの村の記録から、亡くなる直前まで撮影していたロシアのカムチャツカ半島での写真までを一望します。みずからのアラスカでの体験をもとに自然と人の関わりや生命の意味を問い続けたエッセイ32編をあわせて収載し、「写文集」の形に編集しています。
「人間が足を踏みいれたことがないと畏敬の念をもって見おろしていた原野は、じつはたくさんの人々が通り過ぎ、さまざまな物語に満ちていた」
「自然と人の関わり」を追い続けた星野の旅に思いを馳せていただければ幸いです。

本書は2012年に刊行の同名写真集から8年の歳月を経て、あらたに代表作と寄稿文3編を加え、装いを新たに新版として刊行するものです。

【写真集概要】
新版 星野道夫『悠久の時を旅する』

寄  稿:
「生命を撮るということ」 ― 今森光彦(写真家)
「夢を応援して」 ― 星野八千代(母)
「新たなる旅」 ― 星野直子(妻)

新規寄稿:
「低い空」 ― 松家仁之(小説家)
「五感の記憶に留めよ」 ― 村田真一(NHK自然番組・プロデューサー)
「流れゆく時の中で」 ― 星野翔馬(長男)

判型:184×257mm(B5判)
頁数:248頁 / オールカラー / 上製
ISBN:978-4-909532-43-5
発売日:2020年10月中旬予定
定価:本体2,500円+税

本書構成:
プロローグ 1973年、シシュマレフへ-アラスカとの出会い
第1章 生命の不思議-極北の動物たちとの出会い
第2章 アラスカに生きる-人々との出会い
第3章 季節の色-自然との出会い
第4章 森の声を聴く-神話との出会い
第5章 新しい旅-自然と人との関わりを求めて

【掲載作品一例】

初めて訪れたシシュマレフ村にて 1973年


草むらに潜むグリズリー(ハイイログマ)が、黄金色に輝いていた。


ワイルドストロベリーの葉に初霜がおりる。


エスキモーの伝説には多くの人格化されたホッキョクグマ(ナヌーク)の話が出てくる。
カナダ、ハドソン湾。


ホッキョクジリス


秋の夕暮れ、カリブーが極北の河を何かに急がされているように渡っていった。


森の中に咲くスカンクキャベッジ(ミズバショウ)と、苔むしたムース(ヘラジカ)の角。


アルペングロウ(山頂光)に染まるデナリ(マッキンレー山)。


クジラの肋骨が立つ浜。ロシア領、チュコト半島に近いイティグラン島。


日没直前にドレスアップして来てくれたロシア、チュコト半島のミシャの一家。

【星野道夫略歴】

ロシア、チュコト半島 1996年

1952年、千葉県市川市生まれ。
19歳のときに目にしたエスキモーの村の空撮写真に惹かれ村長宛に手紙を書く。20歳の夏休みにアラスカに約3カ月滞在。帰国後、写真家になる決意をし、慶應義塾大学卒業後、動物写真家・田中光常氏の助手を2年間務める。1978年、アラスカ大学野生動物管理学部に入学。以後、アラスカの自然と人々をテーマに写真と文章で記録し発表。1996年8月、カムチャツカ半島で取材中にヒグマに襲われて急逝。アニマ賞・木村伊兵衛写真賞受賞。