2014.01.15EXHIBITIONS

中村征夫写真展「海への旅」

地球上の7割を占める海。その海を人類が解明できたのは、わずかに5%ほどと言われ、海中やそこで暮らす生きものについては、ほとんど知られていないのが現状です。
改めて自然環境と生物の多様性が見つめなおされている今、未知の海を40年以上撮影し続けている中村征夫の活動はテレビや新聞、雑誌を中心に各媒体で取り上げられ、ますます注目されています。
本展は、想像を絶する海の中の多彩な光景や、魚たちの愛らしい姿・驚きの姿、そして厳しい環境で生きるものたちの生命の輝き、夜の海など中村征夫が捉えた奇跡の世界を約200点の作品で紹介します。

構成

“海の報道写真家”として長年活躍し続ける中村征夫の作品群は、見るものに地球上のもうひとつの世界の営みをリアルに伝えます。

<1章> 海-神秘なる青の世界へ
世界の海で撮影した膨大な作品群の中から、とくに神秘的なまでの“海-青の世界”を
イメージした作品です。
<2章> 驚異の海中アート
生命の源である海の創造は、我々の想像をはるかに超えた豊かな色彩とかたちを持っています。ここではデザイン的視点から、美しく洗練された海の造形物や、なぜこんな形に? と思わしめる不思議な形状の生きものたちを選びました。
<3章> 知床-極限に生きる
中村征夫のライフワークのひとつである最北オホーツク・知床の豊穣な海の多様な表情を写し出した作品群です。
<4章> 東京湾-ひしめく命
中村征夫の名を世に知らしめた“東京湾”。大都会を擁する海で、健気に生きるものたちに注目。新作や未発表の作品を中心に展示します。
<5章> 新版・海中顔面博覧会
思わず笑みがこぼれてしまう海の生きものたちのユーモラスな姿に、定評ある中村の一言コメントを添えた楽しい作品を縦位置構図で展開します。
<6章> ひさかた-海の中の光
「ひさかた」は、「光」や「天」「雲」「月」などの言葉にかかる和歌の枕詞。この言葉から発想し、“海の光”をテーマにして、夜の海の幻想的な世界や、暗やみの中でほのかに光る生きものを被写体に撮影した、中村征夫の新しい作品領域を開くものです。


巡回一覧

2014年