2025.02.19TOPICS

写真集『ロバート・キャパ 戦争』の事前予約を受付中!

戦後80年、いまあらためてキャパの写真証言を見直すことの意義

 20世紀が生んだ偉大な写真家のひとり、ロバート・キャパ。「カメラの詩人」と言われ、またすぐれた「時代の証言者」でもあります。その写真の背景には苦闘するヒューマニストの眼があります。戦争の苦しみをとらえるとき、そこにキャパの人間としてのやさしさ、ユーモアがあります。キャパは人間を取り捲く状況を少しでもよいものにしようという強い信念と情熱をもって状況に身を投じましたが、それだけでなく写真のもつ衝撃力を見分ける確かな眼を持ち合わせていました。
 1930年代ヨーロッパの政治的混乱、スペイン内戦でドイツ・イタリアのファシスト政権に支援されたフランコ将軍の反乱軍によって次第に圧倒されて敗北する共和国政府軍、日本軍による中国の漢口爆撃、第二次世界大戦で連合軍の対ドイツ反攻作戦の始まる北アフリカから、イタリア戦線、ノルマンディー上陸作戦などの戦闘現場に立会い、命がけの取材写真は眼に見える確かな記録として報道されました。それらの多くは時空を越えて、後世の人びとにも訴えかける強いメッセージとなっています。

 本書では数々の傑作から、“戦争”に焦点を当てた作品を厳選しました。昨今のロシアとウクライナ、パレスチナやレバノンとイスラエル等の地域における紛争、シリアのアサド政権崩壊による影響など、世界の現状は、残念ながらキャパの願った「人間を取り捲く状況を少しでもよいものにしよう」という思いとはほど遠いものです。それ故に戦後80年のいま、あらためてキャパの写真証言を見直すことの意義があります。

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【関連展覧会情報】
写真展「ロバート・キャパ 戦争」
期間:2025年3月15日(土)~ 5月11日(日)
会場:東京都写真美術館 地下1階展示室 恵比寿ガーデンプレイス内
開館時間:10時−18時(⽊・⾦曜⽇は20時まで) ※⼊館は閉館時間の30分前まで
休館⽇:毎週⽉曜⽇(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
主催:クレヴィス
共催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館
協力:東京富士美術館