半世紀にわたり、フォトジャーナリストとして国際舞台で活躍してきた野町和嘉。
本展では、ライフワークの集大成展となる「地平線の彼方から」と近年積極的に撮影を続けてきた世界遺産、そして30年前に取材した「シベリア収容所」と、テーマを３つに分けて展示する。

第１部：「地平線の彼方から」
1970年代のアフリカを皮切りにアラビア半島、チベット、アンデス、ガンジス川流域など世界を巡り長期取材。過酷な風土を生き抜く人々の営みと信仰をテーマに、鋭利な視点で捉えたライフワーク集大成展。

第２部：「世界遺産を撮る」
地球の歴史を物語る自然遺産と人類文化の結晶である文化遺産。世界中を取材するなかで出合ってきた世界遺産の数々をスケール感溢れる作品で紹介。

第3部：「シベリア収容所　1992」
ソビエト連邦崩壊後から間もない1992年3月に取材したシベリア矯正労働収容所。受刑者たちの日常を撮影して、これまで窺い知れなかったロシア社会の暗部を肉薄取材。ロシアによるウクライナ侵攻の凄惨な現実に触発され、緊急展示。