写真展「写真家が捉えた 昭和のこども」
どんな時にも笑顔があった!
子どもは時代を映す鏡です。
昭和の64年は、歴代元号最長であったばかりでなく、日中戦争から第二次世界大戦、敗戦・復興・成長と、まさに疾風怒濤の時代でした。子どもたちを取り巻く生活環境も価値観も、これほど短期に劇的変化を遂げたことはかつてありません。
写真家が意識的に子どもを被写体とした場合も、そうでない場合でも、そこに写り込んだ子どもたちの姿には、明らかに世界の変貌のありようが映し出されています。
平和の時代から軍事色が高まり、ついには学童疎開、勤労動員、軍事教練と戦時体制下に置かれた戦前・戦中。廃墟のなかで生き抜く戦災孤児、戦後の子沢山の時代、経済成長の影で打ち捨てられていく地方。土埃の道や広場がなくなり、自動車があふれる時代。そしてアニメに夢中、塾通いと、路上から次第に子どもが消えていく……。
子どもの写真は、見る人それぞれが自らの幼い日々を重ね合わせ、記憶を甦らせる強いインパクトをもち、心を温かくしてくれます。ことに無心に群れ遊ぶ子どもの姿からは、ワクワクする気分が伝わり、思わず笑みが浮かびます。
本展は、木村伊兵衛、土門拳、濱谷浩、林忠彦ら日本の写真史に名を残す写真家の作品を中心に、各地方で写真活動を続けた写真家を含めた、全19名の写真家が捉えた、たくましく微笑ましい姿を含め、昭和の子どもたちを一望にします。
子どもの姿を通して、昭和の歩みをさまざまな視点から辿る構成で、鑑賞後、対話が弾む展覧会になることを期しています。
構成
出展作家・構成
木村伊兵衛 入江泰吉 熊谷元一
土門拳 植田正治 桑原甲子雄
飛彈野数右衛門 緑川洋一
濱谷浩 山端庸介 林忠彦
井上孝治 岩宮武二 芳賀日出男
長野重一 麦島勝 田沼武能
熊切圭介 齋藤康一
第1章 戦前のこどもたち
第2章 困難な時代を生きる
第3章 働くこどもたち
第4章 楽しい学校生活
第5章 腕白小僧とお転婆娘
第6章 祭りと歳時記
第7章 高度経済成長のもとで
巡回一覧
2024年
- 1月13日(土)~ 3月24日(日)栃木市立美術館
2023年
- 4月1日(土)~ 5月14日(日) 明石市立文化博物館
2022年
- 12月24日(土)~ 2月12日(日)長崎歴史文化博物館
2019年
- 7月13日(土)~ 9月1日(日)南郷歴史民俗資料館
2018年
2017年
2016年
- 9月30日(金)~ 10月16日(日) 無印良品 有楽町
- 9月7日(水)~ 9月25日(日)無印良品 岡山ロッツ
- 7月29日(金)~ 8月10日(水)富士フイルムフォトサロン 大阪
- 7月12日(火)~ 7月24日(日)無印良品 仙台ロフト
- 6月8日(水)~ 6月26日(日)無印良品 名古屋名鉄百貨店
- 4月29日(金)~ 5月19日(木)MUJIキャナルシティ博多
2015年
- 9月11日(金)~ 9月30日(水)フジフイルム スクエア
- 4月25日(土)~ 6月14日(日)川越市立美術館
2014年
- 9月12日(金)~ 11月9日(日)八王子市夢美術館